羽毛布団の相場はいくら?羽毛の種類で価格を徹底比較!

2022年3月21日

羽毛布団の相場はいくら?羽毛の種類で価格を徹底比較!

羽毛布団の価格は一万円以下の安価なものから数十万円、百万円を超えるものまであり、どれを選んでいいのか悩んでしまいますよね。

一体いくらが相場と言えるのでしょうか。今回は羽毛布団の相場について調べてみました。

羽毛布団の価格は何で決まるの?

羽毛布団の価格が何で決まるのかを知っておくと、羽毛布団を選ぶときにとても役立ちます。羽毛布団の価格を決める要素について解説します。

羽毛の種類

まず重要なのが羽毛の種類です。

羽毛のひとつひとつ(ダウンボール)が大きく、空気をたくさん含めるものが、保温力が高く質の良い羽毛とされます。一般的にはダックよりも体長の大きなグースの羽毛の方が大きく高品質です。

また、飼育期間の長いマザーグース、マザーダックも通常のダック・グースよりもダウンボールが大きいため、高品質とされます。羽毛の種類で品質を見極める場合、下記のような順でランクを付けることができます。

最高級:アイダーダックダウン

高級:マザーグースダウン

中級:グースダウン

下級:ダックダウン

羽毛の産地

産地による品質の違いはそれほど大きくはありませんが、より寒さが厳しく寒暖の差が激しい地域で飼育された水鳥の羽毛ほど品質が高くなり高値になる傾向があります。

特にポーランドやハンガリーは国をあげて羽毛生産に力を注いできたという歴史があり、質の高い羽毛を生産していることで知られています。

ダウンパワー

ダウンパワーは羽毛のふくらみ具合を数値化したものです。羽毛のふくらみ具合を1gあたりの体積(㎠/g)で示し、dpという単位で表記します。これにより羽毛の産地や種類に関係なく、同じ重さでどれだけのボリュームがあるのかが数値で分かります。

数値が高いほどボリュームのある羽毛ということになり、価格も高くなります。日本羽毛製品協同組合ではダウンパワーによって品質を4つのランクに分けて「ゴールドラベル」というラベルを発行しています。

プレミアムゴールドラベル

440dp/かさ高18.0cm

ロイヤルゴールドラベル

400dp/かさ高 16.5cm

エクセルゴールドラベル

350dp/ かさ高 14.5cm

ニューゴールドラベル

300dp/ かさ高12.0cm

出典:日本羽毛製品協同組合

一般的にはダウンパワー400dp以上のものが高品質とされ、おすすめしている販売店が多いようです。

ダウン率

ダウン率とは羽毛布団に詰められている詰め物のうちダウンの割合がどれくらいかをパーセンテージで示したものです。

一般的に羽毛布団には水鳥の胸元の毛であるダウンと、腹の部分のスモールフェザーで作られていますが、保温力が高いのはダウンの割合が多い羽毛布団です。ダウン率が高いほど価格は高くなります。ダウン90%、フェザー10%と表記されます。

ちなみにダウン(羽毛)が50%以上のものが羽毛布団、フェザー(羽根)が50%以上のものが羽根布団です。羽毛布団と羽根布団、文字も似ていて間違えやすいので購入の際にはよく確認をしましょう。

側生地の素材

羽毛布団の側生地には綿やポリエステルなどが使われます。

羽毛布団の側生地は羽毛の吹き出しを防ぐために高密度に織る必要があるので、より細く高級な糸で作られたものほど軽くしなやかな側生地に仕上がります。その分、価格も高くなります。

特に、繊維の長い超長綿100%で作られている側生地は高級品とされており高価です。ポリエステル混紡の生地は綿100%より安価になるため入手しやすいですが、通気性を重視するなら綿100%の側生地がおすすめです。

側生地については「羽毛布団の側生地の素材は何がおすすめ?」でも詳しく解説していますので参考にしてみてください。

縫製の方法

側生地の縫製方法も価格に影響します。キルティングのマス目が多いもの、二層式など特殊な構造のものは手間がかかるため、その分高値になります。

キルティングについては「羽毛布団のキルティングはどれがおすすめ?」でも解説していますので、あわせて参考にしてみてください。

トレーサビリティ

どこでどのように育った水鳥の羽毛なのか、ということが追跡できるトレーサビリティシステムが徹底されているかどうかはメーカーの信頼につながる要素であり、価格にも反映される場合が多いようです。

倫理的な環境で育てられた水鳥の羽毛なのかどうか、産地表示が信頼できるか、などを気にされる方は付加価値として考えていただくと良いかと思います。産地証明書がついている商品や、ダウンパスラベルなどに注目してみてください。

ダウンパスについては「ダウンパスってどんな規格?羽毛布団を買う前におさえておきたい基礎知識」で詳しく解説しています。

高品質の目安としては、マザーグース、ダウン率90%以上、ダウンパワー400dp以上、側生地綿100%と考えていただくと良いかと思います。

ひとつランクをあげると、マザーグース、ダウン率95%以上、ダウンパワー440dp以上、側生地超長綿100%、最高級品としてアイダーダックダウンの羽毛布団が位置付けられます。

羽毛布団の価格を羽毛の種類で比較!

羽毛の種類ごとに3商品ずつ商品の価格を比較してみました(別格のアイダーダックダウンは除きます)。

それぞれ条件が微妙に異なりますので単純な比較は難しいのですが、詳細をあげておきますので、違いを比べてみてください。サイズはすべてシングルサイズです。

羽毛の種類 マザーグースダウン グースダウン ダックダウン
イメージ マザーグースダウン グースダウン ダックダウン
価格帯 100,224~324,000円 51,800~108,000円 32,292~43,200円
ダウン率 95~97% 90~93% 90~93%
ダウンパワー 400~470dp 400~410dp 350~360dp

まとめ:結局、相場はいくら?

羽毛の種類ごとに価格を調べてみましたが、羽毛布団の相場については下記のようにまとめることができそうです。(価格はあくまで目安です)

アイダーダックダウン→100万円〜

マザーグース→10万円〜30万円程度

グース→5万円〜10万円程度

ダック→5万円以下

相場よりも比較的高い場合はどんな付加価値がついているのか、逆に相場よりも安い場合はなぜか、を確認してから購入すると失敗が少ないでしょう。

今回の内容をまとめておきます。

・羽毛布団の価格は「羽毛の品質」「ダウンパワー」「ダウン率」「側生地」などで決まる

・羽毛布団の高品質の目安は、ダウン率90%以上、ダウンパワー400dp以上、側生地綿100%

・マザーグースダウンは10万円~30万円程度、グースダウンは5万円〜10万円程度、ダックダウンは5万円以下が相場

・ダックダウンを購入するときは「羽毛がしっかり洗浄されているか」に注目

・低価格の羽毛布団を購入するときは、「書かれていない情報」に注目

羽毛布団を購入する際に参考にしてみてください。