羽毛布団はいつまで使える?寿命のサインを見極めよう

2022年3月20日

羽毛布団の寿命のサイン

羽毛布団は電化製品のように突然壊れたり、消耗品のようになくなったりしないものです。

しかし羽毛布団は毎日使用するものですので、どんなに大事に使っていても目に見えない部分で劣化が進んだり、機能が低下したりしています。寝心地が悪くなったと感じていても羽毛布団の替え時が分からず、ついそのまま使っているという方が多いかもしれません。

羽毛布団に寿命はある?知っておきたい買い替え時の目安」でも羽毛布団の寿命について書きましたが、季節の変わり目の今こそお手持ちの羽毛布団の状態をチェックするよいタイミングです。

今回、羽毛布団の寿命のサインについて今一度お話ししたいと思います。

羽毛布団、寿命のサインは?

寿命のサイン

季節の変わり目は寝具の入れ替えがあるので、冬に使った羽毛布団を片付ける前に状態を確認しておくのが良いでしょう。また押し入れに使っていない羽毛布団が眠っているという方も同様にチェックすることをおすすめします。

以下に羽毛布団の寿命のサインを表す項目をまとめました。

1.ふくらみやかさ高が減った

羽毛布団は吸湿作用によって汗などの水分を含んでも、羽毛自体が放湿性にも富んでいるので干すことである程度回復します。しかし蓄積した汚れによってダウンボールがダメージを受けていると、羽毛布団は干してもふくらみが戻りにくくなってきます。

こうした状態でへたりやかさ高の減少が見受けられ、購入した時に比べてかさが3分の2前後になったと感じたら寿命の目安として捉えましょう。

2.重くなった気がする

重くなった気がする

今お使いの掛け布団。本当は重いと感じながらもずっと使い続けてはいませんでしょうか?

長い間に蓄積された汗や皮脂によって放湿性を失うと、羽毛布団が重く感じてくる場合があります。これもひとつの寿命のサインといえるでしょう。

重い掛け布団は知らず知らずのうちに体に負担をかけてしまいます。本来は「軽いのに暖かい」が掛け布団の理想です。

3.保温力が低下した

羽毛布団を使っていて以前に比べて温かさがなくなったように感じてきたら、これも寿命のサインのひとつ。原因としてはダウンボールが劣化したり汚れたりして消耗していることが考えられます。

10年以上使っていて、クリーニングしてもふくらみ・保温性共に回復しないようであれば買い替え時かもしれません。

4.頻繁に羽毛が飛び出してくる

羽毛が飛び出す

掛け布団の中身である綿や羽が飛び出してはいないでしょうか。

羽毛布団の側生地は基本的にダウンプルーフ加工(目詰め加工)を施すことで羽毛が飛び出さないようにしてあります。

しかしわずかな通気性はありますので急な圧がかかったりすれば中の空気と一緒に小さなダウンファイバーが飛び出したり、スモールフェザーの羽軸が生地に突き刺さって出てくることも。

生地に穴や裂け目、キルティングのほつれがないかチェックしてみて下さい。穴が大きかったり、生地が傷んで裂けてきているようであれば、側生地の寿命と考えてよいでしょう。

5.羽毛の片寄りが気になる

羽毛布団の中の羽毛が片寄っていませんか?

羽毛布団を長年使用することで、羽毛同士が絡まり固まって片寄ってしまうことがあります。

日頃の使い方の癖や自己流の洗濯なども片寄りの原因にもなりえますが、蓄積された汚れがダウン同士を結びつけていくと片寄りが戻りにくい状態に。干して乾燥した後、反対方向に軽く振っても戻らないようであれば、ひとつの劣化のサインとみなします。

6.臭いが気になる

臭いが気になる

お布団は衣類のように毎日洗濯ができません。特に羽毛布団は顔の近くで使用するものなので、臭いが気になっているという方もいらっしゃるかもしれません。

布団には皮脂や汗がたっぷり含まれています。湿気を含んだ羽毛布団はこまめに干さないと雑菌が増殖し臭いの原因となってしまうことも。

掛け布団カバーを変えても臭いが消えないという場合は、羽毛や側生地自体に臭いが染み込んでいる可能性があります。

寿命がきた羽毛布団はどうしたら良い?

お使いの羽毛布団の使用年数が10年以上経過している場合で上記のサインに当てはまるようであれば、羽毛布団の寿命がきていると考えてよいかもしれません。

古い羽毛布団を打ち直しをして蘇らせるか、または新しい羽毛布団に買い替えるかという判断になるかと思います。

打ち直しと買い替え、どちらが良い?

打ち直しと買い替えどちらが良い?

打ち直しは「仕立て直し」や「リフォーム」ともいいます。お布団を一度解体し、わたをほぐしながらゴミや塵などを取り除いて、新品のようにふっくらと蘇らせ、新しい側生地に包み直してお布団を生まれ変わらせるものです。

羽毛布団は決して安い買い物ではありません。新しく買い直すよりも羽毛布団の打ち直しをした方が経済的にもメリットがありますし、ものを永く大事にするということにもつながります。しかし全ての羽毛布団が打ち直しができるわけではありません。

打ち直しについてより詳しく知りたい方は「羽毛布団の打ち直しは買い替えよりお得? 布団のリフォーム「打ち直し」について解説します」をご一読ください。

まとめ

羽毛布団に劣化があるまま使い続けると睡眠の質が低下

いかがでしょうか。

ご紹介いたしました寿命のサイン、幾つか当てはまるものがあったという方。羽毛布団に劣化があるまま使い続けていると睡眠自体の質の低下につながることもあります。

寝具の入れ替えをするタイミングで「そろそろ寿命かな?」と思ったら、羽毛布団の買い替えも検討してみるのも良いかもしれませんね。