高反発マットレスの二大素材「ウレタン系」と「エアー系」を比較

2022年3月23日

おすすめの高反発マットレスと気になる口コミまとめ

有名アスリートやオリンピック選手が愛用している高反発マットレス。

適度な硬さで寝姿勢をサポートしてくれるので腰痛対策にも人気ですが、使われている素材から大きく二種類に分かれます。

今回は、二種類の高反発マットレスの違いと特徴を比較し、代表的なメーカーをご紹介します。購入前の参考にしてみてください。

高反発マットレスとは?

「高反発マットレス」とは、その名の通り、反発力が強いマットレスのことです。

特別な定義はなく、反発力の低い「低反発マットレス」と反対の性質があることから「高反発マットレス」と呼ばれています。

高反発マットレスが自分に合うかどうかは「高反発マットレスがおすすめなのはこんな人!メリットとデメリットを検証」でご確認ください。

低反発マットレスとは、もともとはNASAで考案された衝撃吸収材で、重みや温度に反応してゆっくりと体が沈み、ゆっくりと元に戻るという特徴のあるマットレスです。

一方、高反発マットレスは適度に硬めで、ある程度のところで沈み込みがおさまり、元に戻ります。

体がマットレスに沈み込みすぎないので適度に体圧を分散させて理想的な寝姿勢を保つことができ、腰や背中に負担がかかりにくくなります。また、体が沈み過ぎないので寝返りがしやすいのも特徴です。

高反発マットレスには2種類ある!

一般的に高反発マットレスといわれているものには2種類あるということをご存知でしょうか?

ウレタン素材を使った「ウレタン系」と、樹脂を繊維状に固めた「エアー系(網目繊維構造)」です。まずはこの2種類の違いをおさえておきましょう。

①ウレタン系

ウレタンフォーム系マットレス

ウレタン系マットレスは、低反発マットレスと同じウレタン素材ですが、高反発マットレスは密度の高いウレタンを使用しています。

密度が高い分、耐久性にはすぐれていますが、空気の層が少なくなるため、通気性が悪いというデメリットがあります。へたりにくいので体重が重めの方におすすめです。

メリットへたりにくい。耐久性が高い。
デメリット通気性が悪い。
こんな方におすすめ・体重が重めの方
・しっかりとした寝心地が好みの方
・ベッドを使っている方
ウレタン系マットレスの特徴

②エアー系(網目繊維構造)

網目繊維構造(エアー)系マットレス

エアー系(網目繊維構造)マットレスは、糸状の樹脂を固めた素材で作られています。釣り糸を丸めたものをイメージしていただければ分かりやすいかと思います。

空気の層が多いため耐久性はウレタンフォームに劣りますが通気性が良く、夏は涼しく快適です。樹脂でできているので丸洗いも可能。体重が軽めの方におすすめです。

また、布団やマットレスの上に敷いて使うタイプのものが多いのも特徴です。布団を使っている方でも一枚敷くことで寝心地を変えることができます。

メリット通気性が良い。丸洗いできる。
デメリット耐久性に劣る。
こんな方におすすめ・体重が軽めの方
・布団の湿気が気になる方
・アレルギーの症状が酷い方
・布団を使っている方
エアー系マットレスの特徴

ウレタン系マットレスの代表ブランド

マニフレックス

マニフレックスは、50年以上の歴史があるイタリアの寝具メーカー。有名アスリートに愛用者が多いことで近年人気が高まっています。

独自開発した高反発フォーム「エリオセル」を使用し、硬すぎずやわらかすぎない弾力性と復元性で、体圧を分散します。理想的な寝姿勢を保つことができ、腰痛が改善した、熟睡感が得られるといった効果を実感できることで人気です。

高反発ウレタンフォームなのでへたりにくく、耐久性が高いのも特徴。マットレスの種類により異なりますが、3年から15年の長期保証が付いており、保証期間中にへたり具合が20%を超えていると認められた場合は新しい商品と交換してもらうことができます。

マニフレックスはイタリアの気候に合わせて作られているため、通気性は高くなく、夏には暑いといったデメリットもあるともいわれていますが、オープンセル分子構造のウレタン素材を使い吸湿性・発散性を高める工夫がされています。

また、低反発ウレタンフォームのような温度による硬度の変化はありません。購入を検討されている場合は、ショールームへ足を運んで実際に試してみることをおすすめします。

こんな方におすすめ

・体重が重めの方

・やわらかいマットレスが苦手

・耐久性を重視したい

セルプール

セルプール

セルプールは、ヨーロッパ2大メーカーが共同開発した湿度をコントロールできる新しいウレタン素材を使ったマットレスです。

ユーカリの木から作り出されたテンセルパウダーをウレタンフォームに結合させた素材は、ウレタン内部の水分を吸収、発散し、適度な湿度を保つ機能をもっています。

通気性にすぐれ、ウレタン素材なのにさわやかな寝心地です。ウレタンの表面にはホライ・ゾーンという波型水平線のカットが施されており、横たわったときに、まず波面がやさしく体を包み込み、次に芯の部分がしっかりと体圧を分散します。

3つ折りにできるのもポイント。ウレタンフォームなのに丸洗いができるという点も見逃せません。

こんな方におすすめ

・やわらかめの寝心地が好み

・メンテナンスがしやすいマットレスを探している

・丸洗いできるマットレスが欲しい

雲のやすらぎ

雲のやすらぎは、寝心地重視の方に特におすすめの高反発マットレスです。

ウレタンで中芯を挟んだものを羊毛などで包んだ5層構造になっています。厚さが17cmありますので、1枚で使用しても床付き感がありません。包まれるようなやわらかな寝心地ですが、高反発ウレタンを使用していますので、同時にしっかりと体を支えて体圧を分散してくれます。

やわらかめのマットレスはへたりやすさが気になるところですが、常に敷きっぱなしにせずに週に一度立てかけて湿気を飛ばすなどのメンテナンスをすることである程度品質を維持できます。

こんな方におすすめ

・やわらかめの高反発マットレスを探している

・体重が60kg以内(やわらかめのため体重が重めの方には向きません)

・畳に敷いて使いたい

エアー系マットレスの代表ブランド

エアウィーヴ

エアウィーヴは有名アスリートのCMで話題となり、近年大人気の高反発マットレス。

エアー(網目繊維構造)系マットレスの代表的ブランドです。糸状の樹脂を丸めて固めた復元性の高い素材で作られており、強い反発力で寝返りをサポートしてくれます。

空気の層が多い素材なので、通気性も抜群です。夏は涼しく、冬は空気の層が断熱になりあたたかく眠れるそうです。樹脂素材なので丸洗いも可能。メンテナンス性にもすぐれています。

ただ、ウレタンフォーム素材のマットレスに比べると耐久性は劣りますので、体重が軽めの方におすすめします。

こんな方におすすめ

・体重が軽めの方

・腰痛がある方

・眠っても疲れが取れない方

FOUR SEASONS EXⅡ

FOUR SEASONS EXⅡは、東洋紡が開発した新素材「ブレスエアー」を使用したマットレス。「ブレスエアー」は、通気性、高反発性、耐久性、清潔性にすぐれたクッション素材で、新幹線や地下鉄のシート、チャイルドシートの座席、靴の中底などにも使われています。

先ほど解説したエアウィーヴは1層構造ですが、FOUR SEASONS EXⅡは、6枚のブレスエアーを使って2層構造に仕上げています。中材は取り出し可能なので、丸洗いや入れ替えが可能。へたりやすい腰の部分を入れ替えてローテーションで使うことができ、傷んだら1枚ずつ購入もできます。

こんな方におすすめ

・弾力のあるしっかりとした寝心地が好み

・手頃なエアー系高反発マットレスを探している

・メンテナンスがしやすいマットレスを探している

トゥルースリーパーセロ

トゥルースリーパーセロは低反発マットレスで有名なメーカー、トゥルースリーパーの高反発マットレスです。

網状の素材と硬わた素材を2層に重ねた独自の両面仕様で、夏は通気性の良い網状素材面を上に、冬は保温性のある硬わた素材面を上にするなど、季節によって表裏を使い分けることができます。

2層の中材は6つのブロックに分かれており、へたりやすい部分を入れ替えて使うことができるので長く使うことができます。適度に反発力のあるほどよい硬さなので体が沈み込みすぎず、寝返りが打ちやすいのが特徴。快眠をサポートしてくれます。

日本国内で徹底した品質管理のもと製造されているので、安心して使用できるのも嬉しいポイント。樹脂製なので丸洗いも可能です。

こんな方におすすめ

・冬でもあたたかいエアー系マットレスを探している

・メンテナンスがしやすいマットレスを探している

・日本製のマットレスが欲しい

まとめ

今回は2種類の高反発マットレスの違いと特徴、代表的なブランドをご紹介しました。

ウレタン系とエアー系は通気性と耐久性の面で真逆の特徴をもった商品です。マットレスは高価なためもったいない気持ちも分かりますが、もし合わない場合は違う種類のマットレスを試してみるのも一案かもしれません。

口コミが良い商品だからといって誰にとっても快適というわけではありません。自分に合う、合わないを見極めてから購入したいですね。

  • 高反発マットレスには「ウレタン系」と「エアー系」の2種類がある
  • 「ウレタン系」マットレスは耐久性が高いが通気性に欠ける
  • 「エアー系」マットレスは通気性は抜群だが耐久性に劣る