極上の眠りが実現!蚕が作り出す天然繊維、シルク素材の掛け布団とは
シルク素材の布団と聞くと、どうしても高級品というイメージが先行してしまうかもしれません。
確かにシルクロードの時代には、シルクは金と同等の価値があるとされていたほど高級品だったそう。
かのクレオパトラや楊貴妃も愛したといわれるシルクは、その美しさだけでなく機能性にも優れ、他の繊維にはない素晴らしさを持った素材です。
今回はシルク生地を使用した掛け布団についておはなしします。
1.シルクとは?
シルクとは、蛾の幼虫である蚕(カイコ)の繭から作られる動物性天然繊維です。
シルクは人間の皮膚と同じく約20種類ほどのアミノ酸が結合したタンパク質で構成されており、「第二のお肌」という別名を持っています。
パールのような光沢があり、艶やかでなめらかな手触りが魅力。私たちの肌とも相性が良く、美容や健康面においても多くのメリットを持ち合わせています。
シルク(絹)は古くから、ドレスや着物などフォーマルウェアの分野を中心に、最高の衣料素材としてクレオパトラから卑弥呼まで、世界中の人々を魅了し、愛用されてきました。優雅な光沢やしなやかな肌ざわりに加え、豊かな吸放湿性、保温性などに基づく着心地のよさがあり、他の繊維の追従を許さない固有の特性がシルクの魅力です。さらに、近年の科学技術の進歩により、絹タンパク質の機能の解明が進み、美容や健康にもよいことが明らかにされてきました。
参考:シルクの基礎知識
2.シルク素材の掛け布団、特徴・メリットは
シルクの持つメリットを最大限に生かしたシルク素材の掛け布団にはどんな特徴、メリットがあるのでしょうか。
手触り・肌触りが良い
シルク素材の掛け布団の第一の特徴は、何といってもその手触り、肌触りではないでしょうか。
シルクの持つとろけるようななめらかさは、決して人工的に作り出すことのできない質感です。やわらかくしっとりとしたシルク素材の掛け布団はラグジュアリーな眠りを誘ってくれます。
吸湿性・放湿性が高い
次にシルクの機能的な特徴として、吸湿性と放湿性の高さが挙げられます。
同じ天然素材である綿も吸湿性が高いことで知られていますが、シルクは綿と比較してもなんと1.5倍の吸湿性を持っているそう。
寝ている間に人間はコップ約一杯の汗をかくといわれていますが、シルク素材の掛け布団であればしっかり汗を吸収してくれます。
またシルク素材の掛け布団は吸収した汗を素早く発散する放湿性にも優れているため、蒸れやすい布団内の空気もサラサラな状態が保たれ、就寝中も快適です。
夏涼しく冬暖かい
シルク素材の掛け布団は夏涼しく冬暖かいといわれていますが、その理由はシルクの繊維にあります。
シルクの繊維は天然素材の中でも最も細く、糸の断面が三角形です。それらがいくつも撚り合わされ一本の糸を構成してるため一本の糸の中に隙間ができ、微細な隙間が空気の層となって暖かい空気を閉じ込める仕組み。よって自然な暖かさを生み出してくれます。
夏は前述した吸湿性・放湿性の高さにより、汗をかいてもべとつかずに暑い夏でもさらりと眠れる快適さ。
肌表面の温度を一定に保ってくれるシルク素材の掛け布団は夏涼しく冬暖かく、オールシーズン心地よく眠ることができます。
電気を帯びにくい
シルクは吸湿性に富んでおり、合成繊維に比べ静電気がたまりにくい素材。よってシルク素材の掛け布団はホコリを寄せ付けにくいため、アレルギーやハウスダストが気になる方にオススメです。
乾燥する冬の季節もシルク素材の掛け布団であれば安心して使えます。
3.シルク素材の掛け布団、デメリットは?
美しさと機能性を兼ね揃えたシルク素材の掛け布団ですが、デメリットはあるのでしょうか。
摩擦に弱い
残念ながらシルクは繊細で摩擦に弱いというデメリットを持ち合わせています。繊維が細いので摩擦により繊維の束がバラバラになりやすく、毛羽立ちの原因になるのです。シルク素材の掛け布団はデリケートなので家庭でのお洗濯は控えたほうが良いでしょう。
貴重なため高価
シルクは素材の中でも最高の天然繊維ですのでやはり他の素材に比べて価格が高いことが挙げられます。特に国産の絹糸は非常に希少で貴重です。
紫外線に弱い
シルクは紫外線を吸収してくれる特性があり、その特性を生かし、シルクは日よけとして夏のアームカバーやストールに使われています。
しかし日光が長時間当たると変色を起こしやすいため、シルク素材の掛け布団は必ず陰干しを。他の素材に比べ、お手入れに気を遣う必要があります。
まとめ
シルク素材の掛け布団は上品な艶めきと、とろけるような肌触り。シルクのしっとり感に包まれて眠る心地よさは、間違いなく格別といえるでしょう。
繊細ゆえに取り扱いが難しいところもありますが、お肌にもやさしく、美しさと機能性を兼ね揃えたシルク素材の掛け布団は一度は使ってみたいもの。
肌に直接触れる寝具にはこだわりたいという方、極上の眠りを求める方に特におすすめの布団です。
ぜひとも本記事を参考になさってください。