肩こりや頭痛の原因は枕?枕が合っていないかわかる9つのチェックポイント
日常生活に当たり前のように存在する枕。
ただし枕は実際に使ってみなければ自分に合っているのか分からず、失敗しがちです。なかなかしっくりこなくていくつも枕を購入している「枕ジプシー」の方も多いのではないでしょうか。
今回は枕の意義や合わない枕による影響、そして睡眠を妨げない理想の枕についてお話なしします。
そもそもどうして枕が必要なの?
枕は何のために必要なのでしょうか?
もともと人間の脊柱は、横から見るとSの字にカーブしています。リラックスして立っているときの状態をそのまま横にして寝たときの姿勢が、体に負担がなく理想的といわれる姿。
その起きているときと同じ姿勢をキープするためには、首と布団との間にできる隙間を埋めて首を補助をする必要があります。
つまり、枕は頭と胴体をつなぐ首(頸部)に負担のない姿勢を寝ている間にもキープするために必要なものなのです。
合わない枕で寝ると出やすい6つの症状
枕が合わないと睡眠や体調にも影響がでてしまうことがあります。合わない枕による体の不調の中で主な症状をまとめてみました。
肩こり
高すぎる枕や低すぎる枕を使っていると、首が不自然な形に曲がってしまい肩こりや首筋の痛みにつながることがあります。
頭痛
合わない枕は頸部を圧迫し、交感神経を過度に緊張させてしまいます。それにより脳の血流が悪くなり、頭痛を引き起こす原因にも。
腰痛
合わない枕を使っていると頸部に負担がかかり、首からつながる背骨や腰にも負担がかかってしまうことがあります。
いびき
高すぎる枕を使っていると顎が引けて気道が圧迫されます。空気の通り道がふさがった状態となり、いびきの原因になることも。
首のしわ
高すぎる枕を使っている場合、睡眠中に顎が引けた状態になりますので、首のしわが増えやすくなります。それを気にして枕をしないで寝る方も多いようですが、頭が心臓よりも低くなり顔がむくんでしまいますので、あまりおすすめできません。自分に合った枕を使うことが大切です。
不眠
合わない枕は、不眠の原因にもなる場合があります。枕が低すぎると頭に血がのぼり熟睡の妨げになり、逆に高すぎれば気道が圧迫され息苦しさで目が覚めてしまいます。
また、硬すぎる枕は接触面積が少なく安定せず、眠りの中枢が刺激されて目を覚ましやすくなり、逆に柔らかすぎる枕は、接触面積が増えて寝苦しく、ぐっすりと眠ることができません。
※ただし、これらの症状を引き起こす原因は枕だけではありませんので、症状が改善しない場合は医師に相談することをおすすめします。
今使っている枕はあなたに合ってる?簡単にチェックできる9つのポイント
今お使いの枕があなたに合っているのかを確認できる、簡単なチェックポイントをご紹介します。
もし複数当てはまる場合は、枕が合っていない可能性があります。
1. 寝返りがスムーズにできない
自分に合った枕であれば、寝返りがスムーズにできるはずです。肩や腰を持ち上げるように寝返りをうつなど、うまく寝返りができない場合は、枕が合っていない可能性があります。
2. 朝起きた時に枕が頭の下にない
朝起きた時に枕をしていないという場合、寝ている間に枕に対して何らかのストレスを感じて自分で外してしまっているのかもしれません。
3. 頭を乗せていると頭の形がくっきりと残る
頭の形がくっきりと残る枕はやわらかすぎて寝返りがうまく打てません。
4. うつ伏せや横向きでないと眠れない
仰向けで寝にくいという場合は、枕の高さが合っていない可能性があります。
5. 枕が気になって寝付けない
合っている枕であれば、枕をしていることを感じずに心地良く眠ることができます。気になって仕方ないという場合は、枕が合っていない可能性があります。
6. 夜中に何度も目が覚める
合わない枕は不自然に首が曲がって気道が狭くなって息苦しくなったり、頭に血がのぼったりして、睡眠の妨げになります。
7. 翌朝疲れがとれていない
眠ったのに疲れがとれていない、という場合は、枕が合わずに熟睡できていないか、不自然な姿勢で眠って余計な緊張が体にかかっている可能性があります。
8. 起床時に腰や関節が痛い
起床時に腰や関節が痛み、体を動かすと良くなるという場合は、合わない枕による不自然な寝姿勢が体に負担となっている可能性があります。
9. いびきをかく
枕の高さが合わず、気道が圧迫されて狭くなり、いびきの原因となっている可能性があります。
睡眠を妨げない理想の枕とは?
理想の枕とはどのようなものなのでしょうか。
寝具の中でも、枕は特に使う人の体型や好みによってその人に合う・合わないが大きく分かれるものです。どのタイプが理想的か、というのは非常に難しいのですが、これだけはおさえたい! というポイントをご紹介します。
寝心地がよい
当然のことですが、寝心地の良さをクリアしていない枕は避けるべきです。どんなに良いといわれていて評価の高い枕でも、使う本人が寝心地が良くなければそれは理想の枕とはいえません。
眠っている間に枕を意識しないでぐっすりと熟睡でき、朝スッキリと目覚められる枕が理想の枕です。枕が気になって眠れなかったり、寝ている間に外したくなったりするものは、寝心地の良い枕とはいえないでしょう。
寝返りがしやすい
人間は寝ている間に身体にかかる圧を分散し、血流を促進するために、何度も寝返りを打ちます。それが損なわれる枕は肩こりや腰痛などの原因になる可能性があります。
頭が沈みすぎたり、中身が片寄っていたりする枕は寝返りがうちにくいので、避けたほうがいいでしょう。寝返りをうったときに頭が落ちてしまわないようにある程度の大きさがあり、両サイドに適度な高さがある枕がおすすめ。軽すぎる枕は寝返りをうったときに頭から逃げてしまうことがありますので、ある程度の重さも大切です。
熱がこもらない
通気性・透湿性も重要なポイントです。熱がこもってムレてしまうと、寝苦しく夜中に目が覚めてしまうことがあります。
お手入れがしやすい
枕を清潔に保てるかどうかも大切です。睡眠中に汗や湿気を吸い取る枕は想像以上に汚れています。気軽に洗濯ができたり、天日干しができるものであれば清潔に保つことができます。特にアレルギーのある方は水洗いができる素材を選ぶことをおすすめします。
まとめ
自分に合った枕の選び方は本当に難しいものですが、合わない枕を使い続けていると体の不調を引き起こす可能性もあります。まずは合わない枕による体への影響の可能性を知ることが大切です。
次回は具体的な枕選びについてお話しできたらと思います。
皆さまが心から寝心地が良いと思える枕に出会えるよう、お布団コンシェルジュができるだけお力になれればと願うばかりです!