ダウン率という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
ダウン率とは「羽毛布団に詰められている詰め物全体のうち、ダウン(羽毛)がどのくらいの割合入っているかをパーセンテージで示したもの」です。
この割合が多いほど、羽毛が多く入っていてあたたかな羽毛布団といえるのですが、羽毛布団の品質を見極めるにはダウン率の他にも注目するべきポイントがあります。
まずはダウン率について知ろう
羽毛布団には、水鳥の胸元に生えている羽毛と腹の部分のスモールフェザー、ごく少量の塵などが含まれています。ダウン率は、これらを合わせた全体のうち羽毛(ダウン)の割合をパーセンテージで示したものです。
たとえば、ダウン率93%と表記されている羽毛布団は全体の93%がダウンで、7%がスモールフェザーという意味になります。
ちなみに、ダウン50%以上のものを「羽毛布団」、ダウンが50%以下でフェザーの割合の方が多いものを「羽根布団」と呼んでいます。保温性を望むなら、羽毛布団を選ぶのがおすすめです。
どのくらいのダウン率がいいの?
一般的にダウン率が90%以上の羽毛布団が高品質の目安と言われていますが、羽毛布団の品質は詰められている羽毛の質などにもよるのでダウン率だけで品質を決めることはできません。
たとえば、同じダウン率でもダウンボールが大きくパワーのある質の良い羽毛が使われている場合と、小さくかさ高の低い未熟な羽毛が使われている場合とでは品質が全く異なるのです。
羽毛布団を購入する際に、ダウン率と合わせて注目するとよいポイントをまとめておきますので、参考にしてみてください。
ダウン率とあわせて確認するポイント
・羽毛の種類
羽毛布団に使われる羽毛にはグース(ガチョウ)とダック(アヒル)の二種類があります。
飼育地域や飼育期間などにもよりますが、ダックよりグースの方が体が大きいぶん、ダウンボールが大きく上質な羽毛を採取できるため品質が良いとされています。
また卵を生むために冬を越すマザーグース、マザーダックは飼育期間が長く、羽毛が成熟しているのでさらに高品質とされます。
アイスランドに生息するアイダーダックダウンは希少価値が高く「羽毛の宝石」とも言われ、別格の羽毛です。
・ダウンパワー
ダウンパワーとは羽毛のふくらみ具合を数値化したものです。
「この羽毛はどれだけふくらみがあるのか」を羽毛1g当たりの体積で数値化して表記します。
数値が大きいほど、軽くてふかふかの高品質の羽毛布団ということです。
ダウンパワーは「dp(㎝3/g)」の記号で表され、数値化されたダウンパワーを見ることで羽毛の種類や産地、ダウン率などに惑わされず羽毛のボリュームや質を知ることができます。
たとえば、一般的に質が良いとされるグースダウンでも成熟度合いによってはダックダウンの方がダウンパワーの高い質の良いダウンである場合もありますし、ダウン率が90%以上でもダウンパワーが低い羽毛が使われている場合もあります。
よってダウンパワーが品質を見極める大きなポイントになるのです。
ダウンパワーは日本羽毛製品協同組合が発行しているゴールドラベルを参考にするのが分かりやすいでしょう。
ゴールドラベルはダウンパワーによって羽毛布団のランクを4つに分け、そのダウンパワーを保証しています。購入の際にはゴールドラベルにも注目してみてください。
・充填量
羽毛の充填量は、一般的にシングルサイズで1.1~1.3kg、ダブルサイズで1.6~1.7kg、春秋用の合掛けふとんで0.7~0.9kg、夏用の肌がけ布団で0.3~0.9kgが適正とされています(側生地は含まず羽毛のみの重さ)。
羽毛の品質なども考慮に入れる必要はありますが、この目安よりもあまりにも多いものや少なすぎるものは避けた方が無難です。
ダウン率90%以上で質が良さそうに見える羽毛布団でも、充填量が多すぎるものの場合、ダウンボールが小さく量を多く詰めなければかさが出ない未熟な羽毛が使われている可能性があります。
羽毛を詰め込みすぎた羽毛布団は体にフィットせず、隙間ができて寒い空気が入り込んでしまったり、通気性が悪くなりムレてしまったり、せっかくの羽毛布団の高い機能を上手く発揮できません。
まとめ
ダウン率はひとつの目安として、それだけに惑わされず羽毛の質や充填量などもしっかり確認することが大切です。
今回の内容をまとめておきましょう。
・ダウン率とは羽毛布団に詰められている詰め物のうち、ダウン(羽毛)の割合をパーセンテージで示したもの
・ダウン50%以上は「羽毛布団」フェザー50%以上は「羽根布団」
・ダウン率90%以上が高品質の目安になる
・ダウン率だけで判断せず、羽毛の種類や品質、充填量なども高品質の羽毛布団を見極めるポイントになる
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