布団にダニを寄せ付けない! ダニを駆除する効果的な方法とは
梅雨は湿度が上昇し、ダニが繁殖しやすくなる時期です。
心配なのが布団に入るとくしゃみが止まらない、鼻がつまって寝苦しくなるといったダニアレルギーの症状ではないでしょうか。
布団をこまめに干したり、掃除機をかけたりといったダニ対策はしているものの、目に見えないものなので従来のお手入れ方法できちんとダニを駆除できているのか不安という方も多いはず。
今回は、布団のダニ駆除の効果的な方法をご紹介します。
布団はダニの絶好のすみか!
ダニにとって、あたたかく適度な湿気がありエサとなる人間のアカやフケが多い布団は最高に居心地の良いすみかです。布団には何十万〜何百万匹ものダニがいるともいわれています。
ダニが一生のうちに産む卵の数は、なんと200〜300個。長期間にわたってダニの死骸や糞に含まれるアレルギーの原因となる物質を吸い込むことでダニアレルギーやぜんそくになることもあるので注意が必要です。こまめな駆除と、ダニを増やさないよう予防が大切といえるでしょう。
布団にはどんなダニがつくの?
布団に住みついているダニの90%以上がチリダニの一種であるヒョウダニというダニで、このヒョウダニの糞や死骸に混じっているシステインプロテアーゼという酵素がアレルギーを引き起こす原因ともいわれています。
ヒョウダニは、人の血を吸うダニではありません。そのためにダニが増えていることに気付きにくいので、かゆみなどの症状がなくても普段から気をつけてこまめに対応することが重要。ヒョウダニが増えるとヒョウダニをエサとする、ツメダニという人の血を吸うダニも増えるので注意が必要です。
ダニの健康への影響は?
布団に多く住み付くヒョウダニの糞や死骸に含まれるシステインプロテアーゼという酵素を長時間吸い込み続けると、ダニアレルギーになる可能性が高くなります。
特に、生後4ヶ月ごろまでにダニの糞や死骸にさらされ続けるとダニアレルギーになりやすいと言われています。小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では、特に注意が必要です。
また、ヒョウダニの死骸や糞を含んだホコリを吸い込むことで、ぜんそくの発作が起こることもあります。
ダニが繁殖しやすい季節は?
ダニは湿度の高い梅雨の時期の6月〜7月に増殖し始め、夏真っ盛りの8月にピークを迎えます。ダニの寿命は2〜3ヶ月なので、6月に発生したダニは8月〜9月ごろには死骸になるそう。
そのため、6月〜8月までは生きているダニの駆除、9月〜10月までは死骸と糞の除去を念入りにすることが大切です。
どんな布団にダニが繁殖しやすいの?
自然の繊維である綿布団や羊毛布団は、化学繊維のものに比べるとダニがつきやすくなります。羽毛布団は羽毛の吹き出しを防ぐために目の詰まった側生地を使っており比較的ダニが侵入しにくい布団ですが、縫い目から侵入することもあります。
どのタイプの布団も、布団の表面にダニがつかないようカバーの洗濯をこまめにすることがおすすめです。またダニアレルギーのひどい方は、防ダニ加工の布団やカバーを使用するといいでしょう。
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あなたのダニ駆除方法はどれだけ有効?
さて、これまで私たちがおこなってきたダニ駆除方法はどれだけ有効なのでしょうか。ダニ駆除に良さそうなことに併せ、その実際の効果についてまとめました。
ダニ駆除によさそうなこと
天日干しで紫外線に当てる
布団といえば天日干しが一番と思われる方も多いかもしれませんが、残念ながら天日干しよってダニを駆除することはできません。紫外線でダニが死滅することはないのです。
ただし、天日干しをすることで布団の中の湿度を下げることができるので、湿度の低い環境が苦手なダニの活動を低下させて、繁殖を抑える効果が期待できます。こまめに天日干しをすることはダニの増加防止に役立ちます。
叩く・振動を与える
布団を干す時についやってしまいがちなお布団を叩く行為。これは効果があるのでしょうか?
お布団に住みついているダニは、ハサミ状の手でしっかりと布団の中綿の繊維をつかんいます。つまり、叩いたり振動を与えたりすることでダニが表面に出てくるということはないのです。
布団を叩くことは中綿やカバーを傷めるだけでなく、ダニの糞や死骸などが表面に出てきて肌に付着してしまい、アレルギーの原因になることも。アレルギー症状のひどい方は特に、叩くことを避けましょう。
掃除機・布団専用掃除機
前述したとおり、ダニはハサミ状の手を持ちその手でしっかりと繊維をつかんで離しません。つまり、掃除機や布団専用掃除機などでも生きているダニを駆除することはできないのです。
ただしアレルギーの原因となるダニの死骸や糞などは取り除くことができますので、こまめに掃除機をかけることはおすすめです。
その場合は布団専用掃除機があるととても便利です。
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掃除機しか持っていないという方は、布団専用の吸引ノズルを使用すると清潔に掃除機がけができます。
丸洗い
ダニは空気がなくても生息できる生物で、洗剤でも死滅しません。残念ながら丸洗いも生きているダニの駆除にはあまり効果がありません。
しかし布団を洗うことでダニのエサとなるフケやアカなど、布団の汚れを落とすことができます。
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どうすればダニを駆除できるの?
今まで普通に行っていた方法が、ダニの駆除に効果がなかったなんてちょっとショックですよね。ダニを駆除する決定的な方法はないということでしょうか?
いいえ、大丈夫です!ダニにもちゃんと弱点があります。
ダニが苦手なもの
高温
ダニは60度以上の高温で死滅すると言われています。ダニ駆除の最も効果的な方法は高温で死滅させることなのです。
低湿度
高温に加えて低湿度もダニの弱点です。ダニは湿度が50%以下だと活発に動けませんので、繁殖を抑えることができます。
ただし、湿度が低いうちはいいですが、湿度が上がると再び活発に動きだします。低湿度はダニにとって苦手な状況ではありますが、それによって死滅することはありません。
布団をダニのすみかにしないためにできること
高温と低湿度が苦手という弱点を利用して、効果的にダニを駆除する方法をご紹介します。
まずは今いるダニを駆除!
まずは今布団の中いにる、生きているダニを駆除しましょう。
高温でダニを除去
まずは、高温でダニを死滅させます。布団を高温状態に保つ方法をいくつかご紹介します。
衣類用乾燥機
衣類用の乾燥機なら、乾燥機の高温でダニを死滅させることができます。コインランドリーにある高温乾燥機は、80度から120度で加熱OK。
ダニは60度以上で死滅するといわれていますので、コインランドリーの乾燥機を使用することで高いダニ駆除効果が期待できます。ただし羽毛布団は羽毛が傷む場合があるので、洗濯表示などを確認してから乾燥機を使用したほうがいいでしょう。
布団乾燥機
布団乾燥機もダニ駆除に役立ちます。ダニが布団の裏側に逃げないよう布団を布団乾燥機にくるみ、その上からさらに布団をかけて温度を保つ工夫をするとさらに効果的です。
掃除機でダニの死骸やフンを吸い取る →重要!!
高温でダニを死滅させたらそれで終わりではありません。
布団にはダニの死骸やフンなどが残っていますので、必ず掃除機で吸い取りましょう。
吸い取る際は、一つの場所をゆっくりと時間をかけて吸い取ることが大切です。また、掃除機の排気口を布団に向けないように注意しましょう。ホコリが舞い散って、ダニの死骸や糞が再び付着してしまいます。
中のフィルターの掃除をして吸引力が強い状態で使えるようにメンテナンスをしておくことも忘れずに。掃除機をかけるときには、布団専用ノズルを使用することがおすすめです。
布団を丸洗いする
高温でダニを駆除し掃除機で吸い取るだけでも効果はありますが、まだ気になるという方は布団を洗うのもおすすめです。アレルギーの原因となるダニの死骸やフンをさらに除去することができます。
大きめの洗濯機・乾燥機のあるコインランドリーを利用するといいでしょう。
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洗うときは、丸めて数カ所をヒモで結ぶと中綿の片寄りを防ぐことができます。容量が小さくなるので、洗濯機に入れやすくなります。
よく脱水をしてから乾燥機か、浴室乾燥機、または天日干しで乾かします。乾燥機を使う場合は、途中で一度裏返すと早く乾きます。天日干しする場合は乾かすのに日数がかかりますので、晴天が続くことを確認しておきましょう。ただし羽毛布団は洗う事には向いていませんので、特別に洗えるものでない限りは避けたほうがいいでしょう。
布団クリーニングを利用する上記の3ステップが面倒!という方は、布団のクリーニングサービスを利用しましょう。丸洗いと高温乾燥ができます。
ただし、しっかりと高温乾燥や加熱処理をおこなっている業者かどうかを確認してから依頼することが大切です。また自宅に引き取りに来てくれるサービスがあると便利です。
ダニを増やさない!
ダニを増やさないように気をつけることも大切です。ダニを増やさないためには何をしたらいいのでしょうか。実践できることをいくつかご紹介します。
《布団を清潔にする》
まずは、ダニが住みつきにくいよう湿度を下げる工夫と布団を清潔に保つことが大切です。
- 時々天日干しをする天日干しをすることで、布団が乾燥し、湿気をとることができます。ダニは湿気の低いところが苦手です。こまめに乾燥をさせて低湿度を保つように気をつけるとダニの活動を低下させ、繁殖を抑えることができます。
- まめに布団に掃除機をかけるこまめに掃除機をかけてアレルギーを引き起こす原因となるダニの死骸や糞、卵などを取り除くことも大切です。押入れにしまう前、押入れから出した時に掃除機をかけるのもおすすめです。
- 時々丸洗いする(クリーニングに出す)季節の変わり目に押入れから出した時や、押入れにしまう前に、一度丸洗いをすると、ダニの死骸や糞、卵などを洗い流すことができます。
- シーツやカバーをこまめに洗う布団の表面にダニが増えるのを防ぐために、シーツやカバーをこまめに洗いましょう。特にペットを飼っている方は頻繁に洗うことをおすすめします。一週間に1回が目安です。
- 防ダニ布団や防ダニカバーを使用する防ダニ布団や防ダニカバーもダニを防ぐのに有効です。アレルギー症状がひどい方に特におすすめです。
《生活環境を整える》
布団のダニの繁殖を防ぐためには、事前にダニが住みにくい生活環境にすることも大切です。生活環境を見直すポイントをまとめました。
部屋をよく換気する
換気をよくして部屋の湿度を下げるようにしましょう。
部屋の湿度を下げる
特に湿度が高くダニが繁殖しやすい梅雨時には十分注意が必要です。湿度が高いときには、除湿機を使用するなどして湿度を下げるように気をつけましょう。
カーペットを使わない
カーペット(絨毯)は湿気を吸い、ダニが繁殖しやすい環境のためできるだけカーペットを使わずフローリングに変えるのがよいでしょう。どうしても難しい場合は、こまめに布団乾燥機などにかけて湿気を取り除きます。
湿気がこもりやすく、ダニが隠れられる場所の多い畳とカーペットの組み合わせは特におすすめできません。
部屋の掃除をこまめに
ホコリにはダニの死骸や糞が混じっており、アレルギーを引き起こす原因になります。
掃除機やハタキなどはホコリを巻き上げるのでなるべく使用せず、固く絞った雑巾や掃除用ワイパーなどで静かに取り除きましょう。寝室の家具の裏も忘れずに!
また、カーテンにもダニが住みついていることがありますのでこまめに洗濯することをおすすめします。
洗濯物を部屋に干さない
洗濯物を部屋干しすると部屋の湿度が上がってしまいます。雨の多い季節はなかなか難しいですが、できるだけ乾燥機を使用したり、除湿機を使用したりするなど工夫をしましょう。
まとめ
ダニを駆除する効果的な方法をご紹介しました。清潔に保つ事とこまめにダニ駆除をすることが大切ですね。布団にダニを寄せ付けないポイントをもう一度まとめます。
・布団につくヒョウダニは血を吸うダニではないので気づきにくい
・ダニの弱点は「高温」と「低湿度」
・生きているダニを駆除したら増やさないように工夫する
・ダニを布団に呼び込まないためには、生活環境も重要
しっかりダニ対策をして、これからの季節も快適に過ごしたいですね。ぜひ参考にしてみてください。